「PS4のスパイダーマン、評判はいいけど2018年のゲームでしょ?今から買っても楽しめる?」——中古やセールで安くなった今だからこそ、そう迷っている人は多いはずです。
結論から言うと、PS4『Marvel’s Spider-Man』は今から始めても十分に面白い一本です。ニューヨークを飛び回るウェブ・スイングの気持ちよさは今なお他に代えがきかず、ストーリーもヒーロー作品として完成度が高い。ただし2026年の今なら、PS5でプレイできる環境がある人は「PS5リマスター版」を選んだほうが得なケースが多く、どの版を買うかで満足度がはっきり変わります。
この記事でわかることは次の3つです。
- PS4『Marvel’s Spider-Man』がどんなゲームで、どこが評価されているのか
- PS4版とPS5リマスター版の具体的な違い(グラフィック・顔モデル・DLC・セーブデータ)
- 2026年時点で「自分はどの版を選ぶべきか」の判断基準
PS4『Marvel’s Spider-Man』とはどんなゲームか
『Marvel’s Spider-Man』は、2018年9月7日にPS4向けに発売されたオープンワールド・アクションアドベンチャーです。開発は『ラチェット&クランク』シリーズで知られるInsomniac Games、販売はソニー・インタラクティブエンタテインメント。発売から3日で全世界330万本を売り上げ、PS4を代表するタイトルのひとつになりました。
舞台はマンハッタンを再現したニューヨーク。主人公はヒーロー活動8年目、大学を出たばかりで家賃にも困っているピーター・パーカーです。映画やコミックのリブートではなく、ゲームオリジナルの世界線で描かれるのが大きな特徴で、原作を知らなくても問題なく入り込めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売日 | 2018年9月7日(PS4) |
| 開発/販売 | Insomniac Games/ソニー・インタラクティブエンタテインメント |
| ジャンル | オープンワールド・アクションアドベンチャー |
| プレイ人数 | 1人 |
| クリア時間の目安 | メインのみ約15〜20時間/やり込み30時間以上 |
| 追加ストーリー | DLC3部作「摩天楼は眠らない」 |
今遊んでも色あせない3つの魅力
1. ウェブ・スイングは「移動しているだけで楽しい」
本作最大の武器は、目的地に向かう移動そのものが娯楽になっていることです。ビルにウェブを撃ち込んで振り子のように加速し、壁を走り、屋上を蹴って空中に飛び出す——この一連の動作が驚くほど手に馴染みます。
重要なのは、ウェブがきちんと建物に接着している点です。何もない空中に糸を撃っても飛べず、街の構造を読みながらルートを組み立てることになる。だからこそ加速が乗ったときの爽快感が本物になります。ファストトラベル(地下鉄)が実装されているのに、多くのプレイヤーが結局スイングで移動してしまうのがその証拠です。
この操作感は2026年時点で見ても古びていません。後発のオープンワールドと比べても、移動の楽しさという一点では今なお最上位クラスです。
2. 「ヒーロー」と「私生活」を両立できないピーターの物語
本作は移動が楽しいだけのゲームではありません。むしろストーリーの評価が高いタイトルです。
物語はヒーロー歴8年のピーターを描くため、「能力に目覚める話」はすでに終わっています。代わりに描かれるのは、仕事も恋愛も金銭面もうまくいかない一人の青年が、それでもマスクを被り続ける理由です。恩人であるオットー・オクタビアス博士との師弟関係、MJとのぎこちない距離感、メイおばさんとの日常——こうした地味なパートが、終盤の展開の重さを決定づけます。
敵役の描写も丁寧で、単なる悪役ではなく「そうならざるを得なかった人間」として造形されています。歴代のヴィランがどんな背景を持つキャラクターなのかはスパイダーマンのヴィラン歴代一覧で整理しているので、プレイ前後に読むと敵キャラの解像度が上がります。
3. スーツとスキルで戦い方が変わる
本作にはコミック・映画・ゲームオリジナルを含む多彩なスーツが登場し、それぞれに固有のスーツパワーが設定されています。ダメージを受けにくくなるもの、周囲の敵をまとめて吹き飛ばすもの、ステルスを補助するものなど効果はさまざまで、しかも見た目と性能は自由に組み替え可能。「デザインが好きなスーツを着つつ、性能は別のものを使う」といった運用ができます。
スーツはサイドミッションや街中の収集要素をこなすことで解放されるため、寄り道のモチベーションにも直結しています。スパイダーマンのスーツ歴代まとめを見てから遊ぶと、「このスーツはあの作品のやつか」と気づける場面が増えるはずです。
人を選ぶポイント(買う前に知っておきたい弱点)
絶賛だけして送り出すのはフェアではないので、事前に把握しておきたい点も挙げておきます。
- 雑魚戦の難易度が意外と高い:スパイダーマンは打たれ弱く、囲まれるとあっさり倒されます。回避(スパイダーセンス)を軸にした立ち回りに慣れるまでは苦戦しやすい設計です。
- 戦闘の反復感:街の犯罪イベントや拠点制圧は基本的に同じ流れの繰り返しなので、やり込み要素を一気に消化しようとすると作業的に感じます。
- スパイダーマン以外を操作するパートがある:戦闘ができないキャラでの潜入パートが挟まり、テンポの面で好みが分かれます。
- オープンワールドとしての目新しさは薄い:マップアイコンを埋めていく構造自体はオーソドックス。この形式に飽きている人には刺さりにくい部分です。
とはいえ、これらは「移動と戦闘の手触り」という本作最大の長所を打ち消すほどではありません。やり込み要素をすべて埋めようとせず、メインストーリー中心に進めればほとんど気にならないはずです。
PS4版とPS5リマスター版の違い
PS5版『Marvel’s Spider-Man Remastered』は、PS4版をPS5の性能に合わせて作り直したものです。中身のストーリーは同じですが、体験の質と収録内容にはっきり差があります。
| 比較項目 | PS4版 | PS5リマスター版 |
|---|---|---|
| フレームレート | 30fps | 60fps対応(パフォーマンスモード) |
| レイトレーシング | 非対応 | 対応(ガラスや水面の反射表現) |
| ロード時間 | 相応に発生 | 大幅に短縮 |
| ピーターの顔 | 初代フェイスモデル | フェイスモデルを変更 |
| DLC「摩天楼は眠らない」 | 別売り(GOTY版には同梱) | 最初から3部作すべて収録 |
| コントローラー機能 | 標準 | DualSenseのハプティック/アダプティブトリガー対応 |
| PS5 Pro | — | PS5 Pro Enhanced対応 |
| トロフィー | PS4版のリスト | 独立した別リスト |
60fps化とレイトレーシングの恩恵が最も大きい
体感差が一番出るのはフレームレートです。PS4版はPS4 Proでも30fpsでしたが、リマスター版は60fpsに対応。高速で街を移動し続ける本作にとって、この差は「きれいになった」以上に「操作が正確になった」という形で効いてきます。空中でのウェブ切り替えや、乱戦中の回避入力の通りやすさが明確に変わります。
グラフィック面ではレイトレーシングによる反射表現が加わり、高層ビルのガラス面に街並みが映り込むようになりました。加えてキャラクターモデルや街のオブジェクトも作り直されており、観光ゲームとしての満足度も上がっています。PS5 Proではさらに、PSSRを活用して高い画質のまま60fpsを狙うモードが追加されています。
ピーター・パーカーの顔(フェイスモデル)が変更された
リマスター版で最も議論を呼んだのが、ピーター・パーカーの顔モデル変更です。理由は、声と演技を担当している俳優ユーリ・ローウェンソールの表情キャプチャーとより一致させるため、と説明されています。
これは完全に好みの問題で、発表当時は「別人になった」という反発も少なくありませんでした。一方で、この新しい顔は続編『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』や『Marvel’s Spider-Man 2』にも引き継がれているため、シリーズを続けて遊ぶつもりならリマスター版の顔に慣れておくほうが違和感は少なくなります。逆に「PS4版で見た顔が自分のピーターだ」という人は、PS4版をそのまま遊ぶ選択も十分ありです。
DLC「摩天楼は眠らない」の扱いが違う
見落としがちですが、コスパに直結するのがここです。追加ストーリー3部作「摩天楼は眠らない」(黒猫の獲物/王座を継ぐ者/白銀の系譜)は、PS4の通常版では別売りDLC扱いでした。PS4でも「Game of the Year Edition」を選べば同梱されますが、無印版を安く買った場合はDLC代が別途かかります。
PS5リマスター版は最初から3部作すべてが収録済みです。DLCは本編クリア後の物語として重要な人物の顛末を描いており、本編だけでは回収されない要素もあるため、価格を比べる際はDLC込みで計算するのが正解です。
セーブデータは引き継げるが、トロフィーは別
「PS4版を途中まで遊んでしまった」という人も安心してください。アップデートによってPS4版のセーブデータをリマスター版へ移行できるようになっており、進行状況を引き継いだまま続きから遊べます。
ただし注意点として、リマスター版のトロフィーはPS4版とは独立した別リストです。セーブデータを引き継いでも、PS4版で取得済みのトロフィーが自動で再取得されるわけではありません。トロフィーコンプリートを狙う人は、この点を踏まえて版を決めるのが無難です。
アップグレードは有償
PS4版を持っている人がリマスター版へ移る場合、有償アップグレードが用意されています。パッケージ版・ダウンロード版のどちらからでも対象になるため、中古のPS4パッケージ版を安く買ってアップグレードする、という買い方も成立します。価格は時期やセールで変動するので、購入前にPlayStation Storeで最新の金額を確認してください。
【2026年版】結局どの版を選べばいい?
結論はシンプルで、PS5を持っているならリマスター版、PS4しかないならGame of the Year Editionです。判断基準を整理します。
選び方チェックリスト
- PS5がある → PS5リマスター版。60fps・DLC同梱・続編との顔の統一、すべてが噛み合う
- PS4のみ → Game of the Year Edition。DLC込みで割安になりやすい
- PS Plus(エクストラ以上)に加入している → まずゲームカタログを確認。収録中なら追加課金なしで遊べる
- すでにPS4版を持っている+PS5がある → 有償アップグレード。セーブデータも引き継げる
- シリーズを一気に追いたい → リマスター版から始めて『Miles Morales』→『Spider-Man 2』の順に
特に見逃しやすいのがPS Plusのゲームカタログです。本作は過去にゲームカタログへ追加された実績があり、加入者なら実質無料で遊べる期間があります。ただしカタログの収録タイトルは入れ替わるため、購入ボタンを押す前に自分のアカウントで対象になっているか確認するのがおすすめです。
クリアしたあとは何を遊ぶ?シリーズの並び
本作は明確に続編へつながる終わり方をするので、クリア後に次を遊びたくなります。Insomniac版シリーズの物語順は次の通りです。
- 『Marvel’s Spider-Man』(本作)+DLC「摩天楼は眠らない」
- 『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』
- 『Marvel’s Spider-Man 2』
この3本は物語が地続きなので、順番通りに遊ぶのが最も満足度が高くなります。過去作を含めたスパイダーマンゲーム全体の系譜を知りたい人はスパイダーマンのゲーム一覧を、映画・ドラマ側の見る順番を知りたい人はスパイダーマンを見る順番の完全ガイドを参考にしてください。
よくある質問
映画やコミックを知らなくても楽しめる?
問題ありません。本作は映画とは独立したゲームオリジナルの世界観で、必要な設定はゲーム内で説明されます。予備知識があると小ネタに気づける、という程度です。
アクションが苦手でもクリアできる?
難易度は複数から選べるので、低めに設定すればストーリーを追うことは十分可能です。反対にやり応えを求める人向けの高難易度も用意されています。
PS5でPS4版をそのまま遊べる?
PS5の後方互換でPS4版をプレイすること自体は可能です。ただしその場合は60fps化やレイトレーシングといったリマスター版の強化点は反映されません。PS5環境があるなら、素直にリマスター版を選ぶほうが体験は良くなります。
スパイダーマンの能力について詳しく知りたい
ゲーム内のスパイダーセンスやウェブ・シューターがどんな設定なのかは、スパイダーマンの能力まとめで解説しています。原作設定を知っておくと、戦闘中の挙動に納得がいく場面が増えます。
まとめ
- PS4『Marvel’s Spider-Man』は2018年発売だが、移動と戦闘の手触りが古びておらず今から遊んでも面白い
- 最大の魅力はウェブ・スイングの爽快感と、ヒーローと私生活の板挟みを描くストーリー
- 弱点は雑魚戦の難しさと、やり込み要素の反復感。メイン中心に遊べば気になりにくい
- PS5リマスター版は60fps・レイトレーシング・ロード短縮に対応し、DLC3部作も最初から収録
- リマスター版ではピーターのフェイスモデルが変更され、続編と統一されている
- PS4版のセーブデータは引き継げるが、トロフィーは別リストになる
- PS5があるならリマスター版、PS4のみならGOTY版。PS Plusのゲームカタログ収録状況も要チェック
「今さら2018年のゲーム」と思って見送るには惜しい完成度です。マンハッタンの空を一度飛んでしまえば、発売年が何年かはすぐにどうでもよくなります。



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