『マンダロリアン』のディン・ジャリンと、『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』のボバ・フェット。どちらもベスカー製のマンダロリアンの鎧をまとって画面に登場するため、「同じマンダロリアンなのでは」と思う人も多いはずです。
結論から言うと、この二人は同じ立場の「マンダロリアン」ではありません。ディン・ジャリンは孤児として拾われ、マンダロリアンの掟のもとで育った、いわば”本物”のマンダロリアンです。一方のボバ・フェットは、賞金稼ぎジャンゴ・フェットのクローンであり、公式には血統的にも育ちの面でもマンダロリアンとして育てられたわけではない立場にあたります。それでも二人は父ジャンゴ由来の同じ鎧をきっかけに接点を持ち、シーズンをまたいで共闘していくことになります。
この記事では、ボバ・フェットとマンダロリアンの設定上の違いと、『マンダロリアン』シーズン2から『ボバ・フェット』にかけての共演・時系列上の関係を整理します。なお、ここから先は『マンダロリアン』シーズン2、『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』のネタバレを含みますのでご注意ください。
そもそもボバ・フェットとマンダロリアン(ディン・ジャリン)って何者?
ディン・ジャリンについては、マンダロリアンとは?あらすじ・登場人物・見どころを解説で詳しく紹介している通り、素顔を隠して生きる掟を持つマンダロリアンの賞金稼ぎです。幼い頃に紛争で両親を失った孤児で、マンダロリアンの一派に拾われて育てられました。
一方のボバ・フェットは、ボバ・フェットとは?正体・映画での活躍からDisney+ドラマまで解説でまとめている通り、銀河一の賞金稼ぎと呼ばれたジャンゴ・フェットの完全なクローンとして誕生し、ジャンゴに実の息子として育てられた人物です。『ジェダイの帰還』でサルラックの巣穴に落とされて以降、長らく生死不明とされてきましたが、『マンダロリアン』シーズン2で生存が明らかになりました。
二人は同じ「マンダロリアン」じゃない?血統・生い立ちの違い
二人とも同じ意匠のベスカー鎧を身につけていることもあり、混同されがちですが、作品の設定上「マンダロリアンであるかどうか」の意味合いは大きく異なります。
ディン・ジャリン:掟に従って育った「本物」のマンダロリアン
『マンダロリアン』の世界では、生まれた星や血統に関係なく、マンダロリアンの掟(クリード)のもとで育てられた孤児(ファウンドリング)も正式な一員として迎え入れられます。ディン・ジャリンはまさにこの立場で、素顔を他人に見せない掟を厳格に守りながら生きてきました。ディン・ジャリンの正体や素顔の設定については、マンダロリアンの素顔・正体は?ディン・ジャリンの設定と演じる俳優を解説でも詳しく取り上げています。
ボバ・フェット:ジャンゴ・フェットのクローンで鎧を受け継いだ立場
対するボバ・フェットは、遺伝子操作を加えられていない純粋なクローンとしてジャンゴ・フェットから生まれ、マンダロリアンの掟や共同体(コーヴァート)の中で育てられたわけではありません。身につけている鎧も、マンダロリアンの一員として授かったものではなく、父ジャンゴが遺した装備を受け継いだものです。
実際、『クローン・ウォーズ』などを手がけたデイヴ・フィロニ監督は、原作者ジョージ・ルーカスから「フェット親子(ジャンゴとボバ)はマンダロリアンではない」と聞かされていたことを海外メディアのインタビューで明かしています。父から子へと鎧を受け継ぐ伝統はあっても、それはマンダロリアンという大きな戦士階級の一員であることとは別の話だという説明です。劇中でもボバは素顔を晒す場面が何度もあり、ディンのように掟へ縛られてはいない点が、二人の立場の違いをよく表しています。
なぜ同じベスカーの鎧を着ている?鎧の由来を整理
二人が着けている鎧は、もともとジャンゴ・フェットがマンダロリアンの戦士から譲り受けて身につけていたもので、ジャンゴの死後はボバがそのまま受け継いでいました。ボバがサルラックの巣穴に落とされて以降、鎧の行方は長らく不明でしたが、タトゥイーンでジャワたちの手に渡り、やがて保安官コブ・ヴァンスが入手して身につけるようになります。
『マンダロリアン』シーズン2第1話「チャプター9:保安官」では、この鎧を巡ってディン・ジャリンとコブ・ヴァンスが対立しかけますが、街を襲うクレイトドラゴンの討伐に協力する見返りとして、コブから鎧を譲り受けることになります。ディンは自身の掟に従い、ベスカーの鎧はマンダロリアンの手に戻るべきだと考えて鎧を保管しますが、この時点では自分の装備として身につけてはいません(ディン自身の鎧はシーズン1でアーマラーが打ち直した別のベスカー装備です)。この保管していた鎧をきっかけに、ボバ・フェット本人がディンの前に現れることになります。
シーズンをまたいだ共演を時系列で整理
ボバ・フェットとディン・ジャリンの接点は、『マンダロリアン』シーズン2の中盤から『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』にかけて描かれます。放送順・時系列は次の通りです。
| 配信日 | エピソード | 内容 |
|---|---|---|
| 2020年10月30日 | マンダロリアン S2「チャプター9:保安官」 | ボバ・フェットの鎧を着たコブ・ヴァンスが登場。ラストでボバ・フェット本人が生存していたことが判明する。 |
| 2020年12月4日 | マンダロリアン S2「チャプター14:悲劇」 | ボバとフェネック・シャンドがディンの前に現れ、鎧は父ジャンゴのものだと主張して引き渡しを求める。以降、帝国残党との戦いで協力関係が始まる。 |
| 2020年12月18日 | マンダロリアン S2「チャプター16:救出」 | モフ・ギデオンに奪われたグローグーの救出作戦にボバも参加し、戦力として貢献する。 |
| 2022年1月26日 | ボバ・フェット「チャプター5:マンダロリアンの帰還」 | ボバ本人はほとんど登場せず、ディン・ジャリン側の物語が中心。素顔を見せた掟違反でアーマラーから追放を宣告され、グローグーへの贈り物としてベスカーの鎖帷子を作らせるほか、N-1スターファイターを入手する。 |
| 2022年2月9日 | ボバ・フェット「チャプター7:名誉のために」(最終話) | ディンがボバの元へ駆けつけ、パイク・シンジケートとの決戦に加勢。あわせてグローグーとも再会し、託していたベスカーの鎖帷子を身につけた姿を見せる。 |
『マンダロリアン』単体の時系列やスター・ウォーズ作品全体での位置づけについては、マンダロリアンの時系列はいつ?スター・ウォーズ作品内の位置づけを解説でまとめています。
二人の関係はどう変化した?対立から信頼へ
初対面となった「チャプター9」の時点では、ディンとコブ・ヴァンスの間で鎧を巡る一触即発の緊張が描かれ、続く「チャプター14」でもボバとディンは鎧の所有権を巡って対峙します。しかし、共通の敵である帝国残党やモフ・ギデオンとの戦いを経て、二人の関係は取引相手から戦友へと変化していきます。
『ボバ・フェット』最終話では、ボバが窮地に陥った際にディンが真っ先に駆けつけて加勢しており、シーズン2で始まった協力関係が、単なる貸し借りではなく信頼関係へと発展したことがうかがえます。血統や育ちの面では異なる立場にある二人ですが、ベスカーの鎧という共通点をきっかけに、スター・ウォーズ作品の中でも印象的な共闘関係を築いたキャラクター同士だといえます。
実際の鎧の奪い合いや、二人が共闘するアクションシーンを映像で見たい人は、Disney+で『マンダロリアン』『ボバ・フェット』の本編をチェックできます。
よくある質問
ボバ・フェットはマンダロリアンの掟(素顔を見せない)を守っていますか?
いいえ。ボバはマンダロリアンの共同体で育ったわけではないため、ディン・ジャリンのように素顔を隠す掟には縛られておらず、劇中でも素顔を見せる場面が複数あります。
ジャンゴ・フェットとマンダロリアンの関係は?
ジャンゴ・フェットはマンダロリアンの鎧を身につけた賞金稼ぎですが、ボバ同様、公式には血統的なマンダロリアンではないとされています。この鎧を父から子へと受け継ぐ伝統が、ボバの装備にもつながっています。
映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』にボバ・フェットは登場しますか?
ボバ・フェット役のテムエラ・モリソンが自ら、本作には出演していないことを明らかにしています。『ボバ・フェット』シーズン2についても、現時点で正式な続報は出ていません。
マンダロリアンとボバ・フェット、どちらから見ればいいですか?
時系列・接点の順番としては『マンダロリアン』シーズン2から見るのがおすすめです。関連作を含めたおすすめの視聴順は、マンダロリアンを見る順番は?関連作を含むおすすめ視聴順を解説で詳しく解説しています。
ボバ・フェットとマンダロリアンの共闘や鎧の行方を、文章だけでなく実際の映像で確認したい人は、Disney+で『マンダロリアン』シーズン2、『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』を視聴できます。



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