「ハルクを演じている俳優、また変わった?」「ハルクの俳優が死亡したって聞いたけど本当?」——マーベル作品を追いかけていると、ハルク(もしくはレッドハルク)の俳優をめぐってこんな疑問を持つ人は少なくありません。
結論から言うと、ハルク関連の「俳優」は実は2つの系統に分かれています。緑色のハルク=ブルース・バナーを演じてきた系統と、レッドハルクの正体であるサンダーボルト・ロス将軍を演じてきた系統です。この2つを混同すると「死亡」の噂などが誤解として広まりやすくなります。
- ブルース・バナー(緑のハルク)を演じた歴代俳優と、交代してきた理由
- 「ハルク俳優が死亡した」という噂の正体(実際に亡くなったのは誰か)
- ハルクの単独映画がなかなか作られない、配給権をめぐる大人の事情
ハルク俳優は「2つの系統」で見ると分かりやすい
ハルク関連のキャラクターを演じてきた俳優を整理すると、まったく別の2系統に分けられます。この整理を先に押さえておくと、「死亡」や「交代」の噂に振り回されずに済みます。
| 系統 | キャラクター | 俳優(時系列) |
|---|---|---|
| ブルース・バナー系統 | 緑色のハルク | ルー・フェリグノ → エリック・バナ → エドワード・ノートン → マーク・ラファロ |
| サンダーボルト・ロス系統 | レッドハルク | ウィリアム・ハート → ハリソン・フォード |
「ハルクの俳優が死亡した」という噂は、後者のロス将軍系統で起きた実際の出来事が発端です。詳しくは後述します。
ブルース・バナー(緑のハルク)を演じた歴代俳優
ルー・フェリグノ(1977〜1982年 テレビドラマ版)
実写ハルクの原点といえるのが、1977年から放送されたテレビドラマ『超人ハルク』のルー・フェリグノです。元プロボディビルダーという経歴を活かした圧倒的な肉体で緑の巨人を体現し、今なおファンの間で「元祖ハルク」として語り継がれています。後年のマーベル映画にもカメオ出演するなど、長くシリーズに愛された存在です。
エリック・バナ(2003年『ハルク』)
アン・リー監督による2003年の映画『ハルク』でブルース・バナーを演じたのがエリック・バナです。実験的な演出やCG表現が話題になった一方で興行的には苦戦し、この路線は1作限りで終了しました。
エドワード・ノートン(2008年『インクレディブル・ハルク』)
2008年公開、マーベル・スタジオ製作としては最初期の作品『インクレディブル・ハルク』でバナーを演じたのがエドワード・ノートンです。ノートン自身は後年、超大作シリーズへの継続出演について「他にやりたいことがたくさんあり、アベンジャーズのような映画に出続けたいわけではない」という趣旨の発言をしています。あわせて、脚本の方向性をめぐるスタジオ側との意見の相違も当時から指摘されており、結果としてノートンの出演は本作1作のみに終わりました。
マーク・ラファロ(2012年〜現在)
2012年の『アベンジャーズ』からバナー役を引き継いだのがマーク・ラファロです。以降『エイジ・オブ・ウルトロン』『ラグナロク』『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』とMCUの主要作品に継続出演し、『シーハルク』などDisney+作品にもカメオで登場。現時点(2026年)でもっとも長くバナーを演じ続けている俳優であり、実質的に「現行のハルク俳優」として定着しています。
「ハルク俳優が死亡した」という噂の正体
「ハルクの俳優が亡くなった」という話を耳にした人が実際に思い浮かべているのは、多くの場合バナー役の4人ではなく、サンダーボルト・ロス将軍(のちのレッドハルク)を演じていたウィリアム・ハートのことです。
ウィリアム・ハート(2008〜2021年、5作品に出演)
ウィリアム・ハートは2008年の『インクレディブル・ハルク』でロス将軍役として初登場して以来、『シビル・ウォー』『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』など計5作品にこの役で出演してきました。2018年に前立腺がんであることを公表しており、闘病を続けながら出演を続けていましたが、2022年3月13日に71歳で亡くなりました。
ハリソン・フォード(2025年『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』〜)
ハート氏の死去を受け、後任としてロス将軍役を引き継いだのがハリソン・フォードです。2025年公開の『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』で、ロスが大統領就任後に変貌する「レッドハルク」としてこの役を演じました。フォード自身、インタビューで「ハート氏という素晴らしい俳優が築いた土台の上で自分の仕事をできることを光栄に思う」とハート氏への敬意を語っています。
つまり、「ハルク俳優が死亡した」という噂の実態は、緑のハルク(バナー)役の俳優ではなく、レッドハルクの前任者であるロス将軍役の俳優が病気で亡くなり、後任にハリソン・フォードが起用されたという出来事だったわけです。
なぜハルクの単独映画はなかなか作られないのか
ハルクはアベンジャーズの一員として頻繁に登場する一方、2008年の『インクレディブル・ハルク』以降、単独主演映画が製作されていません。これには興行的な事情だけでなく、映像化権をめぐる契約上の事情が大きく関わっています。
マーベル・スタジオが設立される以前、マーベルはハルクを含む一部キャラクターの映像化権を他社に販売しており、ハルクの配給権はユニバーサル・ピクチャーズが保有することになりました。2006年にマーベル・スタジオはハルクの映画出演権自体は取り戻したものの、配給権はユニバーサル側に残ったため、ハルク単独名義の映画を製作・配給する際は今もユニバーサルとの調整が必要とされています。そのため、アベンジャーズなどアンサンブル作品への出演は自由にできる一方、単独映画は実現しにくい状態が続いてきました。
なお、2008年の『インクレディブル・ハルク』についてはユニバーサル側の権利が契約上15年間とされており、2023年にその期限を迎えたことで権利がマーベル・スタジオ側に戻り、同作がDisney+で配信されるようになったとも報じられています。今後ハルク単独映画が実現するかどうかは、こうした権利関係の整理が進むかどうかにもかかっています。
関連キャラクターの俳優もあわせてチェック
ハルク周辺のキャラクターとしては、Disney+ドラマ『シーハルク:アトーニー・アット・ロー』(2022年)でタチアナ・マスラニーがジェニファー・ウォルターズ/シーハルクを演じています。シーハルクは変身後も知性や人格を保ったまま行動できる点が、これまでのバナー系ハルクとの大きな違いとして描かれています。
まとめ:ハルク俳優は「バナー系統」と「ロス系統」を分けて理解する
- ✅ 緑のハルク(バナー)はルー・フェリグノ→エリック・バナ→エドワード・ノートン→マーク・ラファロと交代してきた
- ✅ ノートンからラファロへの交代は、本人の意向とスタジオとの方向性の相違が背景にある
- ✅ 「ハルク俳優の死亡」の噂は、レッドハルクの前任ロス将軍役ウィリアム・ハートの2022年の逝去が実態
- ✅ 後任のハリソン・フォードは2025年『ブレイブ・ニュー・ワールド』でロス将軍/レッドハルクを演じている
- ✅ ハルク単独映画が少ないのは、配給権をめぐるユニバーサルとの契約が影響している
「ハルクの俳優」と一口に言っても、緑のハルクとレッドハルクでは全く別の系統であることを押さえておくと、今後の新情報も整理しやすくなるはずです。


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